装苑掲載 パンツ 佐藤真樹

装苑に掲載されたパンツ

ブランド:OD OF  BOURGEOISIE

私は、(有)ミルクのブランドのひとつである「OD OF  BOURGEOISIE」にデザインを提供していました。

それは、1996年から1997年ころの話です。

私はデザインの他に、型紙とサンプル縫製もやっていました。

私は、「OD OF  BOURGEOISIE」の担当の方が気に入ったデザインの型紙とサンプルを作り納品していました。

このパンツのステッチは、リキテックスでハンドペイントしました。

 

サンプル

私がサンプルを作ったときは、ジャケットとパンツのセットアップでした。

装苑に掲載されたように、パンツ単品のコーディネートも良いと思います。

「ステッチを手で描いたら面白い」と思い、私はこのパンツを作りました。

リキテックスだけではウール地にのらないので、メディウム(白いのりのようなもの)を混ぜました。

メディウムを混ぜると、ツヤ感が出ます。

また、ボリュームも出ます。

ハンドペイントのステッチが盛り上がり、パンツの表情が豊かになりました。

サンプルは、自由気ままにペイントしました。

サンプルを作るのは、とても楽しかったです。

 

量産品(企業の搾取)

しかし、量産が大変でした。

「OD OF  BOURGEOISIE」で、ジャケットとスカートを量産することになりました。

しかし、縫製工場ではペイントができませんでした。

結局、私がジャケットとスカート合計60着分のペイントをしました。

ステッチのペイント代は出来高制で、

  • ジャケットは1着1,000円
  • スカートは1着500円

でした。

どんなに頑張っても、

  • ジャケットは1日1.5着
  • スカートは1日3着

しかペイントできませんでした。

つまり私は、1日に1,500円分しかペイントすることができませんでした。

今考えると、私は(有)ミルクに搾取されていたことになります。

私は世間知らずの、馬鹿な青年でした。

こんな仕事が長く続くはずはなく、私は約1年半で(有)ミルクの仕事をやめました。

しかしアパレル企業とは、どこも同じようなものです。

たとえ正社員で入社したとしても、私は「企業に搾取されている感じ」をなくすことはできませんでした。

 

雑誌に服が載るということ

雑誌に服が載ると、嬉しいです。

しかし、雑誌に載った私の服を全部見ることはできません。

ときどき私が作った服を、テレビで見かけることがありました。

テレビ番組を全部見ることはできないので、見逃している服も多いでしょう。

服が雑誌に載ったりテレビに出るのは、ご褒美のような気がします。

 

服の注文を、お問い合わせページよりお持ちしております。